【中学受験】後半の授業で眠くならない!合格を支える塾弁3つの新常識

「夕方からの塾の授業、うちの子いつも後半になると集中力が切れているみたい……」 「塾弁(塾のお弁当)を食べた後、どうしても眠くなってしまうと子どもが悩んでいる」

中学受験に向けて、日を追うごとにハードになる塾のスケジュール。夕方から夜遅くまで頭をフル回転させるお子さんを応援したくて、毎日一生懸命お弁当を作っているママも多いのではないでしょうか。

しかし、「お腹いっぱい食べて頑張ってね!」という親心が、実は食後の猛烈な眠気や集中力の低下の引き金になってしまっていることがあるのです。

今回は、管理栄養士の視点から、塾の後半戦でも脳がしっかりと働き続け、眠気に負けないための「塾弁」3つの黄金ルールをお届けします。

「お弁当を食べた後にボーッとしてしまう」「テストの後半でケアレスミスを連発する」という場合、原因は子どものやる気不足ではありません。お弁当の中身と消化の負担に原因が隠れています。

原因①:脳のガソリンが急に空っぽになる血糖値のジェットコースター

から揚げやハンバーグといった子どもが喜ぶおかずに、たっぷりの白いご飯、さらには菓子パンや甘いジュースといった組み合わせは、一見エネルギー満点に見えます。

しかし、これらは体内で急激に糖分へと変わり、血糖値を一気に急上昇させてしまいます。 血糖値が急激に上がると、体はそれを下げようとして「インスリン」というホルモンを大量に分泌します。すると今度は血糖値が急降下し、脳のエネルギーが一時的に枯渇状態になってしまいます。これが、食後に襲ってくる強烈な眠気の正体です。

原因②:油の多いおかずで脳への血液が減ってしまう

もう一つの盲点が油の量です。唐揚げやトンカツなどの揚げ物は、消化するのに非常に時間がかかります。

胃や腸が一生懸命に消化活動をしているとき、体中の血液は消化器官へと集中します。その結果、本来なら頭をフル回転させるタイミングに消化に集中してしまうと、眠気やだるさを引き起こすのです。

長時間の授業、特に大切な過去問演習や解説授業の時間に子どもの集中力をキープするためには、エネルギーをお腹に優しく、脳へ長持ちさせるお弁当作りがカギとなります。

ルール①:主食を持続型エネルギーに変える

糖質を効率よく脳のガソリンに変え、数時間にわたって安定して供給し続けるためには、吸収がゆるやかな”バテない主食”を選ぶのが最も効果的です。

  • 白米 ➔ 雑穀米やもち麦ご飯にする
  • パン ➔ 全粒粉パンやライ麦パンにする

これらは食物繊維が豊富なため、糖の吸収を穏やかにし、脳へのエネルギーをじわじわと長く届けてくれます。また、自然と噛む回数が増えるため、咀嚼(そしゃく)によって脳の血流自体をアップさせる効果も期待できます。

ルール②:高たんぱく質・低脂質の軽いおかずを選ぶ

お肉や魚、卵などのたんぱく質は、血糖値の急上昇を抑えるだけでなく、脳のやる気物質の材料になります。塾の後半戦を乗り切るなら、なるべく油控えめを意識してみましょう。

  • 唐揚げ ➔ 鶏むね肉やささみのピカカタ焼き(粉をまぶしてカリッと焼いたもの)や照り焼きに
  • ハンバーグ ➔ 豆腐を混ぜた豆腐ハンバーグに

胃腸への負担を減らし、脳にしっかり血液を巡らせるために、油控えめでたんぱく質がしっかり摂れるおかずが塾弁には最適です。

ルール③:ビタミンB1とアリシンの組み合わせで脳を効率よく動かす

いくら主食(糖質)を食べても、それを脳のエネルギーに変換するための潤滑油がなければ、脳は効率よく働けません。その潤滑油となるのがビタミンB1です。ビタミンB1は、豚肉や大豆製品などに豊富に含まれています。

さらに、玉ねぎや長ネギに含まれるアリシンという成分を一緒に摂ると、ビタミンB1の吸収率がアップし、スタミナが長持ちします。

  • おすすめの合格おまもりメニュー: 「豚肉と玉ねぎの生姜焼き」「ネギ塩豚炒め」

「毎日そんなに栄養バランスを考えたお弁当なんて作れない!」というママも安心してください。手の込んだおかずを何品も作る必要はありません。一品で完結するお助けメニューをご紹介します。

具だくさんスープ + 雑穀おにぎり

スープジャーを活用し、豚肉とたっぷりの野菜(玉ねぎ、にんじん、キャベツなど)を煮込んだコンソメスープや豚汁を持たせる方法です。

温かいスープは、テストや授業の緊張でこわばった子どもの体と心をほぐし、胃腸の消化・吸収を助けてくれます。これに雑穀米のおにぎりを添えるだけで、エネルギーが長持ちする完璧な”合格おまもり塾弁”が完成します。

長時間の塾通い、夜遅くまでの勉強に健気に立ち向かう我が子の姿を見ていると、「親として食事くらいは完璧に支えてあげたい」とプレッシャーを感じてしまうこともありますよね。

でも、一番大切なのは、お弁当箱を開けたときにお子さんが「あ、大好きなメニューだ」「ママが応援してくれてるな」と、ホッと一息つけることです。

栄養の仕掛けを少しだけ意識したら、お子さんから見たらいつも通りの食事!そこに、愛情という一番の隠し味を添えてあげてください。毎日の塾弁が、過酷な受験期を乗り切るお子さんの最高のお守りになりますように。


■ 監修・執筆:管理栄養士 望月麻衣子 おまもりごはん講座主宰。 中学受験に挑む親子のための食事サポートや、脳のパフォーマンスを最大化する食と栄養の受検サポート提案、個別カウンセリングを行う。

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